Number_i(ナンバーアイ)の「3XL」(読み方:スリーエックスエル)はメンバーの平野紫耀さんがプロデュースしたラブソング。
2025年2月5日、アメリカを拠点とする世界最大手のタレントエージェンシーの1つ、ウィリアム・モリス・エンデバー(William Morris Endeavor、WME)とのエージェント契約の締結を発表したNumber_i「3XL」の歌詞の意味を考察、解説します。
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Number_i「3XL」ミュージックビデオ・Music Video・MV・PV・YouTube動画
Number_i「3XL」歌詞の意味を考察
- リリース:2026年1月29日(デジタル配信)、2026年4月27日(CD)
- レーベル:TOBE MUSIC
- サブスク:Spotify、Apple Music(iTunes)
- カラオケ:DAM、JOYSOUND
- 楽譜・コード譜:U-フレット、RinNe(リンネ)
- Wikipedia(ウィキペディア)
- 公式サイト
- X(Twitter):Number_i、TOBE
曲の構成
- 1番:Aメロ~Bメロ~サビ(Cメロ)
- 2番:Aメロ~Bメロ~サビ(Cメロ)
- 3番:Dメロ~ラスサビ(Cメロ)
1番Aメロ:「未確認領域」MV由来のサイドストーリー
▼歌割り・パート分け:平野紫耀
ライブの最前列
君が俺の音に乗ってる
俺は少し戸惑ってる
ブカブカの3XL▼歌割り・パート分け:岸優太
着飾る服ばっかデカくなって
君と会った時間でFreeze
漕ぐユニコーンが導く壮大な冒険を正夢に
ただSee You Again▼歌割り・パート分け:平野紫耀
君のKiss Me
悪戯な顔で俺を誘った昼休み
いつになったら成就すんのこの恋
クソアピりまくったダンスのスクール▼歌割り・パート分け:神宮寺勇太
ただナチュラルにiして
勘違いは溶かして
君と俺まるでさ免疫と病原
虜になればなるほど
苦しみは増すのが俺のJob3XL/作詞: Pecori・Number_i 作曲:MONJOE・SHUN・Number_i
ジャンルとしてはゴリゴリのヒップホップを展開しているNumber_iには珍しく抜け感のあるラブソング「3XL」。
Number_iのメンバー、平野紫耀さんがプロデュースしました。
作詞はODD Foot Works(オドフットワークス)のPecori(ペコリ)さんとNumber_i、作編曲はDATS(ダッツ)のMONJOE(モンジョー)さんとFIVE NEW OLD(ファイブ・ニュー・オールド)のSHUN(シュン)さん、およびNumber_iが手がけています。
Number_i「未確認領域」
体内に入ってから出るまでを表現している「未確認領域」MVのサイドストーリー的な「3XL」。
その「3XL」のMVや歌詞で描かれているのは病原体(細菌やウイルスなど)と免疫細胞が恋に落ちる物語です。
Number_iのメンバー3人は実は病原体。
MVに登場する不思議な女の子3人にはそれぞれ免疫細胞の名前がついています。
- Miss B:B細胞
- Miss Helper:ヘルパーT細胞
- Miss Killer:細胞傷害性T細胞ことキラーT細胞(由来:病原体を殺す殺し屋)
「3XL」のMVの最初のほう(0:31〜0:35「会った時間でFreeze 漕ぐユニコーンが導く壮大な冒険を」)、3人が到着した辺りで犬(クレジット:Dog Tamio、犬種:フレンチブルドッグ)を連れた警備員さんが登場しますが、これは「未確認領域」のMVの最後のほう(2:48「iがFLY」)で3人を誘導する警備員さん。
「未確認領域」と「3XL」はMVも歌詞もリンクしています。
1番Bメロ:免疫と病原、観客とアーティストの恋
好きになっちゃう
好きになっちゃう
どんどんどんどん3XL/作詞: Pecori・Number_i 作曲:MONJOE・SHUN・Number_i
ラップのAメロとポップなサビをつなぐ橋渡し的なブリッジの「1番Bメロ」。
アーティストの「俺」がライブ中に最前列で音に乗っている「君」を見つけ、「どんどん(勢いよく次々と)好きになる」状況が描かれています。
「俺」と「君」はその昔、同じダンススクールに通う生徒同士だったようです。
ブカブカの3XLの服で着飾った「君」と再会し、「俺」の鼓動が「どんどん」高鳴るドキドキ感も表現されています。
「君と俺」は「観客とアーティスト」であり、なおかつ「免疫と病原」でもあるという物語です。
Perfume「ナチュラルに恋して」
ちなみに「1番Aメロ」の平野紫耀さんのパートでは「最前列、乗ってる、戸惑ってる、3XL(スリーエックスエル)」や「Kiss Me(キッス・ミー)、昼休み」で脚韻を踏んでいるため、「この恋(こー)、ダンスのスクール(スコー)」でも脚韻を踏む発音になっています。
これはネットスラング(ギャル語、若者言葉)で「好き」を意味する「すこ」のようでもあり、世代によっては「ナチュラル」な話し言葉(書き言葉)といえるかもしれません。
男性3人組のNumber_iに対して、女性3人組といえばのPerfume(パフューム)「ナチュラルに恋して」(2010年4月14日、Tokuma Japan Communications)を引き合いに出し、「恋」を「愛」からNumber_iの「i」に変える遊び心も秀逸です。
1番サビ:ブカブカの3XLがフィットする君と俺
▼歌割り・パート分け:Number_i
デカすぎんぜこの愛は
伝えたいんだ3×Love
君も見惚れるくらいに
フィットする3XL
You’re Gonna Kill Me
Have A Nice
聞こえてっか3×Love
俺も見惚れるくらいに
フィットしてる3XL3XL/作詞: Pecori・Number_i 作曲:MONJOE・SHUN・Number_i
「ブカブカの3XL」の服を着て、「3×Love(スリーバイラブ)=Number_iの3人」のライブに見惚れる「君」。
「ブカブカの3XL」の服を着て、「3×Love(スリーバイラブ)=Number_iの3人」でライブをしている最中に、最前列の「君」に見惚れる「俺」。
ヒップホップの象徴的なストリートファッションの1つでもある「ブカブカの3XL」の服がフィットする(似合う、しっくりくる)「君」に対して、「俺」は「3×Love(スリーバイラブ)」すなわち3人組のアーティストとしての音楽活動がフィットしている(合っている)という意味かもしれません。
2番Aメロ:Y2Kリバイバルを象徴するMDのふたりごと
▼歌割り・パート分け:岸優太
あれから10何年経ってんだ
お互いそれぞれ人生やってんだ
Social Media Is A Small World
頭の片隅
君は彼氏がいてそりゃそうだ空振り▼歌割り・パート分け:平野紫耀
悲しくはないよ
君と一緒に昔聴いてた
MDのふたりごとが懐かしい▼歌割り・パート分け:神宮寺勇太
My楽園に集う何万のLove
愛は減ったり増えたりのものじゃない3XL/作詞: Pecori・Number_i 作曲:MONJOE・SHUN・Number_i
Number_iが幅広い世代に支持される理由の1つとして考えられるのは「Y2Kリバイバル」要素を盛り込んでいるからという指摘があります。
Number_i – i-mode (Live at Number_i LIVE TOUR 2025 “No.Ⅱ”)
たしかに「MD」は2000年前後を象徴するMDレコーダー(1992年11月〜2022年12月)のことであり、セルフオマージュ的にNTTドコモの対応携帯電話(フィーチャーフォン)iモード(1999年2月〜2026年3月)を引き合いに出した「i-mode」とつながります。
さらにRADWIMPS(ラッドウィンプス)の「ふたりごと」(2006年5月17日、Virgin Music)、「My楽園」でRIP SLYME(リップスライム)「楽園ベイベー」(2002年6月26日、Warner Music Japan)へのオマージュも感じられます。
3番Dメロ:バンプ「天体観測」でもY2Kリバイバル
▼歌割り・パート分け:平野紫耀
幸せそうで幸せ
汗ばむ手握り返せなかったおかげで今があるのさ
▼歌割り・パート分け:岸優太
叫んだあそこから
▼歌割り・パート分け:神宮寺勇太
また待ってる最前のフロア
▼歌割り・パート分け:岸優太
近くて遠い星の空
▼歌割り・パート分け:平野紫耀
今なら握れる3XL/作詞: Pecori・Number_i 作曲:MONJOE・SHUN・Number_i
「1番Bメロ」と同じ「2番Bメロ」、「1番サビ」と同じ「2番サビ」が繰り返された後に続く「3番Dメロ」。
「汗ばむ手握り返せなかった、近くて遠い星の空、今なら握れる」といった歌詞はBUMP OF CHICKEN(バンプ オブ チキン)「天体観測」(2001年3月14日、TOY’S FACTORY)の歌詞「君の震える手を 握れなかった あの日を」を彷彿とさせます。
こちらもY2Kリバイバルといえるでしょう。
3番ラスサビ:成就しない、せつない結末
▼歌割り・パート分け:Number_i
デカすぎんぜこの愛は
伝えたいんだ3×Love
君も見惚れるくらいに
フィットする3XL
You’re Gonna Kill Me
Have A Nice
聞こえてっか3×Love
俺も見惚れるくらいに
フィットしてる3XLデカすぎんぜこの愛は
3×Love
Have A Nice3XL/作詞: Pecori・Number_i 作曲:MONJOE・SHUN・Number_i
かつては同じダンススクールに通った生徒同士で、現在は「観客とアーティスト」として再会した「君と俺」。
「デカすぎんぜこの愛は」には「俺の君に対する愛が大きい」だけでなく、「3人組(3×Love)のNumber_iとしての音楽活動は3XLサイズ並みに大きい」という意味も込められているでしょう。
君との恋が成就しなかったので愛(Number_i)が大きくなったと考えられます。
また、観客の君を免疫細胞、アーティストの俺を病原体になぞらえると、免疫細胞が病原体に感染した細胞を殺すことで体内の健康が維持される仕組み。
免疫と病原の恋としては決して成就することのない、せつない結末です。
MVでは最後にペンダントが落ちていて「免疫からすると免疫だけが残る。プラス思い出だけがそこに残っているのとかかっている。最後はお別れをしなければいけないのがいいなと思った」と平野紫耀さんは語っています。
おわりに
とくに本場アメリカのヒップホップやラップミュージックにおいては「リアル(現実)か、フェイク(創作)か」つまり「実体験に基づくか否か」が評価の基準となってきました。
ラップではリアルのほうが評価は高く、ラップ以外の音楽では創作がデフォルトです。
そう考えると、ゴリゴリのヒップホップサウンドにバリバリのフェイク(創作)ラップを乗せるNumber_iがアメリカ発のエージェンシーと契約した(手を結んだ、手を握った)ことは時代の変化といえるかもしれません。
病原のコロナが活発な時期は「ライブの最前列」というリアル(現実)すらフェイク(夢)と化していましたが、多くの免疫が病原を駆逐した「今なら握れる」のではないでしょうか。
王道のアイドルがひねくれ者のラップクルーとして尖りに尖り、攻めまくった果てに、ファンタジックなヒップホップ・ラブソングをさらりと投下する実力を身につけたようです。
最後の平野紫耀さんのせきばらいはコロナなどの病原の悪あがきでしょうか。
ポップでキャッチーなのに細かい仕掛けも多くておもしろい「3XL」でした。
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