グラミー賞の常連、ブルーノ・マーズ(Bruno Mars)とアンダーソン・パーク(Anderson .Paak)によるスーパープロジェクト、シルク・ソニック(Silk Sonic)のデビューアルバムをじっくり堪能しましょう!
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シルク・ソニックの経歴
https://twitter.com/officialcharts/status/1460305100807753729
- 左:アンダーソン、右:ブルーノ
シルク・ソニック(Silk Sonic)はブルーノ・マーズ(Bruno Mars、以下ブルーノ)とアンダーソン・パーク(Anderson .Paak、以下アンディ)によるコラボプロジェクトです。
2017年にブルーノの『24K Magic』ツアーでアンディがオープニングアクトを務めたことから親交を深め、2021年2月にグループ結成を発表。
今回紹介する「Leave The Door Open」(2021年3月)でシングルデビュー、『An Evening With Silk Sonic』(2021年11月)でアルバムデビューを果たしました。
ブルーノ・マーズ
ブルーノは1985年10月8日、プエルトリコ人と東欧系ユダヤ人(ウクライナ・ハンガリー)のハーフの父とフィリピン人の母の間に生まれた、ハワイ・ホノルル出身のシンガーソングライター&プロデューサー&ギタリスト(マルチ奏者)。
- 1stシングル「Just The Way You Are」(2010年7月):第53回グラミー賞(2011年)最優秀男性ポップ・ボーカル・パフォーマンス賞受賞
- 1stアルバム『Doo-Wops & Hooligans』(2010年10月):第54回グラミー賞(2012年)最優秀アルバム賞などノミネート
- 2ndアルバム『Unorthodox Jukebox』(2012年12月):第56回グラミー賞(2014年)最優秀ポップ・ボーカル・アルバム賞受賞
- マーク・ロンソン11thシングル「Uptown Funk (feat. Bruno Mars)」(2014年11月):第58回グラミー賞(2016年)最優秀レコード賞受賞
- 12thシングル「24K Magic」(2016年10月):第60回グラミー賞(2018年)最優秀レコード賞受賞
- 3rdアルバム『24K Magic』(2016年11月):第60回グラミー賞・最優秀アルバム賞など受賞
- 13thシングル「That’s What I Like」(2017年1月):第60回グラミー賞・最優秀楽曲賞など受賞
グラミー賞(Grammy Awards)の常連です。
アンダーソン・パーク
アンディは1986年2月8日生まれ、米カリフォルニア州オックスナード出身のラッパー&シンガーソングライター&ドラマー(マルチ奏者)。
アフリカ系アメリカ人の父と韓国人の母の間に生まれました。
- 1stアルバム『Venice』(2014年10月)
- 2ndアルバム『Malibu』(2016年1月):第59回グラミー賞(2017年)最優秀アーバン・コンテンポラリー・アルバム賞ノミネート
- 3rdアルバム『Oxnard』(2018年11月)
シングル「Bubblin」(2018年5月):第61回グラミー賞(2019年)最優秀ラップ・パフォーマンス賞受賞 - 4thアルバム『Ventura』(2019年4月):第62回グラミー賞(2020年)最優秀R&Bアルバム賞受賞
- 「Come Home (feat. André 3000)」(『Ventura』収録曲):第62回グラミー賞・最優秀R&Bパフォーマンス賞受賞
- シングル「Lockdown」(2021年6月):第63回グラミー賞(2021年)最優秀メロディック・ラップ・パフォーマンス賞受賞
プロデューサーのノレッジ(Knxwledge)とのデュオ、ノーウォーリーズ(NxWorries)のほか、バックバンドだったフリー・ナショナルズ(Free Nationals)とも活動。
ドクター・ドレー(Dr. Dre)、ケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)、ケイトラナダ(Kaytranada)、マック・ミラー(Mac Miller)、スモーキー・ロビンソン(Smokey Robinson)など、多数のコラボでも知られています。
アルバム『AEWSS』の概要
https://twitter.com/silksonic/status/1459038232251965440
シルク・ソニックの1stアルバム『An Evening With Silk Sonic』(アン・イヴニング・ウィズ・シルク・ソニック、以下AEWSS)は2021年11月12日にリリースされました。
先行シングル3曲を含む全9曲、31分あまり。
ホームレス経験があるなど、さまざまな苦労を乗り越えた2人がエンターテイナーとして徹することに決めたスタイルは、70年代のスウィートソウルというオールドスクールでした。
激動の時代を乗り切るためにも、心地いいグルーヴに酔いしれましょう。
【1】Silk Sonic Intro
ファンキーなイントロでは、シルク・ソニックというグループ名の名付け親ブーツィー・コリンズ(Bootsy Collins、以下ブーツィー、1・4~6・9曲目)がナレーションを務めています。
https://twitter.com/silksonic/status/1446554026565423108
- 左:ブルーノ、中央:ブーツィー、右:アンディ
ブーツィーは、ジェームス・ブラウン(James Brown)のバックバンドだったザ・JBズ(The J.B.’s)、ジョージ・クリントン(George Clinton)率いるPファンク(P-Funk)のファンカデリック(Funkadelic)やパーラメント(Parliament)などのベーシストとして活躍しました。
- 歌詞:Genius
【2】Leave The Door Open
鉄琴の一種グロッケンシュピールの音色から引き込まれる1stシングル「リーヴ・ザ・ドア・オープン」は、2021年3月5日にリリースされました。
クワイエットストームの影響を受けたフィリーソウル(フィラデルフィアソウル)、R&B。
日本ではスウィートソウル(甘茶ソウル)と呼ばれています。
和訳
米ペンシルベニア州を拠点とするフィラデルフィア室内管弦楽団(The Chamber Orchestra of Philadelphia)の日本人ヴィオラ奏者Yoshihiko Nakanoさんが、計4曲(2・4・5・9曲目)でヴィオラを演奏。
フィリーソウルの進化系(ネオソウルのフィリー版)ネオフィリーのチェロ奏者ラリー・ゴールド(Larry Gold)が、計6曲(2・4~6・8・9曲目)でストリングスアレンジを手がけています。
第63回グラミー賞
シルク・ソニックとして初めてパフォーマンスが披露されたのは、2021年3月14日に行われた第63回グラミー賞の授賞式でした。
指パッチンしつつのステップが印象的。
Leave The Door Open (Live)
ブーツィーのナレーションが追加されたグラミー賞のライブバージョンは、2021年4月2日に配信リリースされました。
アイハートラジオ・ミュージック・アワード
2021年5月に行われたアイハートラジオ・ミュージック・アワード(iHeartRadio Music Awards)のライブ映像も公開されています。
BETアワード
2021年6月に開催されたBETアワード(BET Awards)のライブ映像です。
レミたんバージョン
東京2020オリンピック(2021年7月~8月)のハンドボール男子で日本代表の主将を務めた土井レミイ杏利選手による動画も公開されました。
【3】Fly As Me
「フライ・アズ・ミー」はアンディのラップやブルーノのシャウト、メンフィスソウルのロイヤル・スタジオ(Royal Studios)経営者ブー・ミッチェル(Boo Mitchell、1・3・5~7曲目)らのホーンが冴えるファンクナンバー。
LIVE BET Soul Train Awards 2021
基本的にソングライター(作詞・作曲)はブルーノ&アンディ+α、プロデューサーはブルーノ&Dマイル(D’Mile)ですが、ソングライターにはラッパーのビッグ・ショーン(Big Sean)も加わっています。
- 歌詞:Genius
【4】After Last Night (with Thundercat & Bootsy Collins)
6弦ベーシストのサンダーキャットとブーツィーをゲストに迎えた「アフター・ラスト・ナイト」。
ブルーノのギターソロ(4・9曲目、ギター:1・2・5~9曲目)、アンディのドラム(1~4・6~9曲目)も大人っぽい雰囲気です。
ザ・ステレオタイプス(The Stereotypes)の4人がソングライター&プロデューサーとして参加しています。
- 歌詞:Genius
【5】Smokin Out The Window
3rdシングル「スモーキン・アウト・ザ・ウインドウ」。
和訳
2021年11月5日にリリースされました。
LIVE American Music Awards 2021
ブルーノとアンディが初めて2人で一緒に作った曲です。
LIVE BET Soul Train Awards 2021
シャロン・ジョーンズ&ザ・ダップ・キングス(Sharon Jones & The Dap-Kings)やホーリー・ハイブ(Holy Hive)などのドラマー、ホーマー・スタインワイス(Homer Steinweiss)がドラムを叩いています。
- 歌詞:Genius
【6】Put On A Smile
「プット・オン・ア・スマイル」にはシルク・ソニックと同じく、ブーツィーがアーティスト名の名付け親というベイビーフェイス(Babyface)がソングライター&コーラスで参加しています。
- 歌詞:Genius
【7】777
「777」には音楽集団1500 or Nothin’のメンバー、ブロディ・ブラウン(Brody Brown)がソングライター&ベースで参加しています(2・7曲目)。
- 歌詞:Genius
【8】Skate
2021年7月30日にリリースされた2ndシングル「スケート」は、ブルーノが監督を務めたMVも話題。
ストリングスやホーン、ブルーノが奏でるコンガ(2・8曲目)やシタールが心地いい、70年代ディスコ調のフィリーソウルです。
和訳
ソングライターには、1500 or Nothin’のジェイムス・フォントゥルロイ(James Fauntleroy、3・8曲目)、若きバカテクコンビと評判のDOMi & JD Beckの2人、フランス人のキーボーディストDOMi(ドミ)と米テキサス州ダラス出身のドラマーJD Beck(JDベック)も名を連ねています。
- 歌詞:Genius
【9】Blast Off
ブーツィーのナレーションで締めくくられる「ブラスト・オフ」。
Krystal Milesの艶っぽいささやき(3・4・9曲目)やブルーノのむせび泣くようなギターソロもあり、空に舞い上がるほど夢見心地のスウィートソウルを堪能できたのではないでしょうか。
- 歌詞:Genius
おわりに
ジャンルの起源
- ブルース:19世紀後半(1903年)~・米南部メンフィス
- ジャズ:1900年頃~・米南部ニューオーリンズ
- R&B:1940年代半ば~・ニューオーリンズ
- ロック:1950年代半ば~・メンフィス
- ソウル:1960年頃~・メンフィス
- ファンク:1960年代半ば~・ニューオーリンズ
- ヒップホップ:1973年~・ニューヨーク・ブロンクス
ソウルのスタイル (地域・レーベル)
リンク
- Wikipedia:SS、AEWSS、LTDO、Skate、SOTW、ブルーノ、BM、アンダーソン、AP
- AllMusic:SS、AEWSS、BM、AP
- Discogs:SS、AEWSS、BM、AP
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