ミセスことMrs. GREEN APPLEの「lulu.」(読み方:ルル)はTVアニメ『葬送のフリーレン』第2期の主題歌(オープニングテーマ)として書き下ろされました。
2026年1月1日に開幕したフェーズ3の第1弾シングル「lulu.」の歌詞の意味を考察、解説します。
Contents
- 1 Mrs. GREEN APPLE「lulu.」ミュージックビデオ・Music Video・MV・PV・YouTube動画
- 2 Mrs. GREEN APPLE「lulu.」歌詞の意味を考察【ネタバレ注意】
- 3 1番頭サビ:テーマは輪廻転生
- 4 1番Aメロ:どこにも行かないシュタルクとミセス
- 5 1番Bメロ:フリーレンの瞳の裏にいつも居るヒンメル
- 6 1番サビ:帰りたい場所は魂の眠る地
- 7 2番Aメロ:曲名「lulu.」のピリオドの意味とは?
- 8 2番Bメロ:遠くなっても忘れない故郷のような君
- 9 2番サビ:時間と共に変化する世界と音楽
- 10 2番ラスサビ:「lulu.」という響きに込められた心地
- 11 おわりに
Mrs. GREEN APPLE「lulu.」ミュージックビデオ・Music Video・MV・PV・YouTube動画
Mrs. GREEN APPLE「lulu.」歌詞の意味を考察【ネタバレ注意】
- リリース:2026年1月12日(デジタル配信)
- レーベル:EMI Records・UNIVERSAL MUSIC
- サブスク:Spotify、Apple Music(iTunes)
- カラオケ:DAM、JOYSOUND
- 楽譜・コード譜:U-フレット、楽器.me、RinNe(リンネ)
- Wikipedia(ウィキペディア):Mrs. GREEN APPLE、lulu.
- 公式サイト
- X(Twitter)
曲の構成
- 1番:頭サビ(Cメロ)~Aメロ~Bメロ~サビ(Cメロ)
- 2番:Aメロ~Bメロ~サビ(Cメロ)~ラスサビ(Cメロ)
1番頭サビ:テーマは輪廻転生
終わりが来たら
なんて言おう
どうせなら ほら
哀しくない様に
いつかのあなたの言葉が
酷く刺さってる
温かく残ってるlulu./作詞:大森元貴 作曲:大森元貴
※【ネタバレあり】以下、アニメのネタバレありで歌詞を考察します。ご注意ください※
TVアニメ『葬送のフリーレン』の主人公は、不老長寿(不死ではない)のエルフ族(妖精族)出身の魔法使いフリーレン。
勇者ヒンメル(人間)、僧侶ハイター(人間)、戦士アイゼン(ドワーフ族)との4人の勇者パーティー(ヒンメル一行)で10年旅をして魔王を倒し、50年に1回観測される「半世紀(エーラ)流星」を見て50年後の再会を約束し、パーティーを解散した後日譚が描かれるファンタジー作品です。
この冒険者4人は50年後に再会して「半世紀(エーラ)流星」を見ますが、1000年以上生き続けても少女のような外見のまま老いないフリーレンとは異なり、人間のヒンメルは晩年を迎えて老い、亡くなりました。
さらに20年後、フリーレンは再会したハイターが引き取り育てていた戦災孤児のフェルン(人間)を魔法使いの弟子にするよう頼まれ、その4年後にハイターが亡くなると約束を果たし、フリーレンとフェルンは共に冒険へと旅立ちます。
フリーレンとフェルンの2人に、アイゼンの弟子の少年戦士シュタルク(人間)が前衛として、僧侶ザイン(人間)が僧侶枠で加わり、フリーレン一行として4人のパーティーになりますが、僧侶ザインは親友の戦士ゴリラを追いかけるためパーティーを離脱しました。
1000年ほど前に存在した大魔法使いフランメ(人間)はフリーレンの師匠、かつ大魔法使いゼーリエ(エルフ)の弟子。
そのフランメが残した手記には死者の魂と対話できる場所オレオール(魂の眠る地)について記されており、そのオレオールで亡きヒンメルと再会することがフリーレンの新たな目標になりました。
こうした『葬送のフリーレン』の世界観を踏まえ、「lulu.」のテーマは輪廻転生になっています。
1番Aメロ:どこにも行かないシュタルクとミセス
知れば知るだけでいいのに
何かを求めてしまう
大丈夫
どこにも行かないよ
どこにも行けないよ。
ね。探してるもの見つかったら
何かが途切れちゃいそう
ただ鼻歌に隠し ラララ
続く日めくりカレンダーlulu./作詞:大森元貴 作曲:大森元貴
TVアニメ『葬送のフリーレン』第2期の第1話(通算29話)「じゃあ行こうか」は勇者ヒンメルの死から29年後、北側諸国・ザオム湿原での物語。
フリーレン一行の前衛を務める戦士シュタルクは、魔法使いヴィアベル(人間、男性)が隊長として率いる北部魔法隊に誘われます。
シュタルクがフリーレンのパーティーを離れ、北部魔法隊の前衛となるのかどうか、心配するフェルンに向かって放ったシュタルクのセリフがこちら「ビアベルの話なら断ったぜ。俺はどこにも行かないよ。だからもっと優しくして」。
アニメ第2期が始まった時点ではフリーレン、フェルン、シュタルクの3人のパーティーで北側諸国を旅しているので「3人でどこへでも行く」イメージですが、シュタルクがフリーレン一行を離脱しない(フリーレンとフェルンから離れない)という意味では「どこにも行かないよ」ということになります。
アニメ第2期・第4話(通算32話)「誰かの故郷」には、ヒンメルが「僕は自分の故郷を守りたくて勇者になったからね。他の誰かの故郷も守りたいんだ」と語る回想シーンがありました。
また「次の目標が見つからなくなったら解散ね」や「美しい状態でみんなに記憶してもらうのが綺麗なのかなと思ってる」といったいつかの大森元貴さんの言葉が「酷(ひど)く刺さってる」JAM’S(ジャムズ)もいるでしょう。
しかし、フェーズ3最初の新曲「lulu.」で「どこにも行かない、どこにも行けない」と宣言したミセス。
フェーズ1からフェーズ2へ移行する際はメンバー2人の脱退と約1年8か月の活動休止期間がありましたが、フェーズ2からフェーズ3への移行に関してはどこかに行く人もおらず、途切れることなく日めくりカレンダーをめくるようにミセスとしての活動が続きました。
1番Bメロ:フリーレンの瞳の裏にいつも居るヒンメル
忘れないのに
何故か遠くなる
瞳の裏にいつも君は居る
今も ずっとそうlulu./作詞:大森元貴 作曲:大森元貴
キャッチーなサビのようなBメロ。
これまでの「頭サビ~Aメロ~Bメロ」が「Aメロ〜Bメロ〜サビ」のようにも聴こえます。
「忘れな〜いのに」などと伸ばすことで悠久の時間(非常に長い時間)が表現されているようです。
これは不老長寿のエルフゆえ1000年以上生きている魔法使いフリーレンの時間感覚なのかもしれません。
フリーレンにとって「瞳の裏にいつも居る君」は勇者ヒンメルでしょう。
ミセスの現メンバー3人(大森元貴さん、若井滉斗さん、藤澤涼架さん)にとっては、脱退した元メンバー3人(松尾拓海さん、山中綾華さん、髙野清宗さん)とも考えられます。
1番サビ:帰りたい場所は魂の眠る地
いつかね
もう少しね
世界に優しい風が吹いたら
何か変わるのでしょうか「帰りたい場所がある」
誰もがこの星の子孫
約束はね
大事にね
温かく残ってるlulu./作詞:大森元貴 作曲:大森元貴
サビっぽいBメロ「1番Bメロ」の後に、ちゃんとしたサビ「1番サビ」が繰り出される構成。
「1番Bメロ」の「忘れな〜いのに」といったロングトーンもじゅうぶんキャッチーでしたが、「1番サビ」の「帰りたい場所がある 誰もがこの星の子孫」は輪廻転生をテーマとする「lulu.」のパンチラインになっています。
『葬送のフリーレン』の世界観になぞらえると、フリーレンにとっての「帰りたい場所」は死者ヒンメルの魂と対話できるオレオール(魂の眠る地)になるでしょう。
2番Aメロ:曲名「lulu.」のピリオドの意味とは?
知れば知るだけ困るのに
背中に委ねてしまう
大丈夫?
どこにも行かない?
ここに居て欲しいよ。
ね?探してるもの見つかったら
何かが崩れちゃいそう
ただ唇を噛み ラララ
揺れる レースのカーテンだlulu./作詞:大森元貴 作曲:大森元貴
曲名の「lulu.」(ルル)は意味のない歌唱・スキャットを表しているでしょう。
実際に「1番サビ」から「2番Aメロ」にかけての間奏で、「ダットゥンダ」と聴こえるドゥーワップのようなスキャット(コーラス)に続き、「ルル…」という「鼻歌」のようなスキャット(コーラス)が入ります。
「lulu」の後に「.」(ピリオド)があるのは、「ルル…」と続く「鼻歌」(スキャット、コーラス)にも「終わり」がある(命には限りがある)という意味かもしれません。
もしくは「ただ鼻歌に隠し、ラララと続く日めくりカレンダー」や「ただ唇を噛み、ラララと揺れるレースのカーテン」、あるいは「見つかったら何かが途切れちゃいそうな探してるもの」や「見つかったら何かが崩れちゃいそうな探してるもの」、「委ねてしまう背中」(=先頭を歩くフリーレンにとってのフェルンとシュタルク、前衛のシュタルクにとってのフリーレンとフェルン)を表しているのがピリオドとも解釈できそうです。
この歌詞としては表記されていない「ダットゥンダ ルル…」といったスキャット(鼻歌)こそ、実はサビのラスボスとも考えられます。
2番Bメロ:遠くなっても忘れない故郷のような君
忘れないのに
何故か遠くなる
心の奥底に大事に君が居る
いつも
ずっと
そうlulu./作詞:大森元貴 作曲:大森元貴
オルゴールみたいにノスタルジックな音色が印象的な「2番Bメロ」。
故郷のようにいつか帰りたい場所と位置づけるヒンメルを思いながら旅を続けるフリーレンのせつなさや優しさが伝わってきます。
2番サビ:時間と共に変化する世界と音楽
いつかね
もう少しね
私が優しく在れたら
何か変わるのでしょうかlulu./作詞:大森元貴 作曲:大森元貴
The Beatles「A Day In The Life」
The Beatles(ビートルズ)「A Day In The Life」のようなオーケストラアレンジで壮大に盛り上がる「2番サビ」。
「いつかもう少し世界に優しい風が吹いたら、私が優しく在れたら、何か変わる(戦争や争いがなくなる)かもしれない」といった夢想は、魔王討伐の後が描かれた『葬送のフリーレン』の世界観とリンクします。
「DTMによる打ち込み、バンドサウンド、オーケストラアレンジ」、あるいは転調などにより、壮大な時間の流れと共に変化する世界が音楽で表現されているようです。
この後「ダットゥンダ、ルルルル」のコーラスや若井滉斗さんのギターソロも展開されます。
2番ラスサビ:「lulu.」という響きに込められた心地
あの日の思い出に
優しく包まれ歩こう
寂しさの涙を流すこともあるでしょう「帰りたい場所がある」
誰もがこの星の子孫
あの時のね
心地はね
温かく残ってるlulu./作詞:大森元貴 作曲:大森元貴
結局、曲名の「lulu.」とは「温かく残ってる、あの時の心地」であり、大森元貴さん曰く「一見よくわからないけれども、かわいらしく軽い響き、愛らしく親しみがある聴き心地、口にしたときの心地よさがある響きがいい」とのこと。
人間とは時間感覚が異なる魔法使いのフリーレンにとっては、魔王討伐を果たした勇者一行としての冒険はたったの10年だったかもしれませんが、「あの日の思い出」や「あの時の心地」は「lulu.」という響きとして温かく残っているようです。
『葬送のフリーレン』原作愛読者やアニメ視聴者を含め、大森元貴さんやミセスのメンバー、JAM’S(ジャムズ)のみなさん、「lulu.」のリスナーにとって幅広く解釈すると、
「帰りたい場所」は「故郷、胎内、無」、「あの日」や「あの時」は「生命の誕生や地球誕生、宇宙誕生の瞬間」とも考えられるかもしれません。
おわりに
たしかに「lulu.」のテーマは輪廻転生でした。
戦いが終わった後の日常的な冒険をミクロな視点で見つめると、マクロな世界観、宇宙観すら感じられるようです。
フリーレンが「今回もなかなかいい魔導書が手に入った」と言うと、シュタルクが「どんな魔法なんだ?」と反応し、フリーレンが「赤りんごを青りんごに変える魔法だよ」と返すくだりはアニオリ(アニメオリジナル)ではなく、原作漫画由来。
TVアニメ『葬送のフリーレン』第2期の主題歌をミセスが担当したことには賛否両論があったようですが、魔法を使えない人間としてはミクロな日常とマクロな社会がリンクするありがたさに魔法っぽい奇跡を感じながら粛々と生きたいものです。
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